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1月17日(金)いのちの教室

2020.01.22更新

 1月17日(金)LHRの時間を使い、山下先生に「いのちの大切さ」について講演していただきました。

山下先生は本校で英語の教員をしていますが、校外では特定非営利活動法人SPICAの代表として動物の保護活動を行っています。

山下先生が動物愛護保護団体に関わるようになったきっかけや、動物の殺処分の現状について講演会でお話ししていただきました。

【今でも1日160頭の動物が殺処分されています。「ドリームボックス」と呼ばれる箱に入れられ、二酸化炭素の充満した狭いスペースで命を奪われます。眠るように死ぬ様子からドリームという名前がつけられているそうです。何がドリームなのでしょうか。その後火葬された骨は産業廃棄物、つまりゴミとして捨てられていきます。】

山下先生の言葉を聞き、涙を流す生徒もいました。

【広島県では殺処分ゼロといわれています。しかし動物愛護保護団体が殺処分前の動物たちを引き取っている背景があってゼロが成り立っています。また殺処分がゼロになったというのを聞いて、ゼロなら少しぐらい引き取ってもらえるだろうと安易な考えで動物愛護保護センターに連れてくる飼い主が増えているのが現状です。「殺処分されない」=「犬や猫の幸せ」につながるのでしょうか。ペットは言葉は持たなくても、私たちと同じ命・心を持っています。】

講演後、この言葉が印象に残ったと答える生徒がいました。殺処分ゼロというのは一見良いイメージを持ちますがその背景にあるものは何なのか。生徒たちが深く考える内容でした。

またパピーミルについてのお話もあり、ペットショップでガラス越しにいるかわいい動物たちがどのような過程で来ているのかについて知りました。段ボールのような箱に入れられオークションのように落札される子犬たち。その子犬たちの母親は繁殖期だけ檻の外に出される現状。モノとして扱われていることに驚きを隠せない生徒が多くいました。

私たちは殺処分ゼロ・ガラス越しのかわいいペットたち…と物事に対して上辺しか見えていないことが多くあると思います。その背景にある多くの犠牲に気づかない、目を閉じている現実があるのではないでしょうか。だからこそ、「知ること」「学ぶこと」は大切なのだと思います。山下先生の講演で「知ったこと」「学んだこと」を今後の学校生活で生徒たちがどのように生かしていくのか楽しみです。

 

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